菊寿堂福信


こたパパです。

 

今回ご紹介するお店は、菊寿堂福信さん。

 

山口市中心部からほど近い、下竪小路の住宅街にひっそりとたたずむ建物が明治10年創業の菊寿堂福信である。道路沿いに面しているのだが、外観が一般住宅に見えるために、こたパパも一度通り過ぎてしまったほどなのだ😅。いやー、それにしても渋すぎる外観だ。木製看板は丁度100年前のものだそうだ😁。

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早速お店に伺うと、店舗スペースはかなり狭く天井も低めだ。奥側が菓子工房となっている。店内には老舗によく見られる賞状等もなく、庶民的な「街の御菓子屋さん」といった感じ😀。ご主人一人で運営されているようだ。レジはかなりの年代物かなあ🤔?

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ショーケースの中は、昔ながらの手作り感満載のお菓子が量多めに整然と並べられている。真ん中段一番左側が最近人気だという「すいーとぽてと」だ😄。

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店の奥には、歴代のお菓子の木型がずらりと並べられていた🙂。

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こたパパ以外にお客様がおられなかったので、ご主人(4代目)からかなりいろいろお話をお聞きすることができた。このご主人が考え方が結構ユニークなのだ🤪。

 


(1)お店を継いだ経緯

ご主人はもともと野球好きで、その道のプロになるべく努力されたのだが、体を壊されて断念しフランス料理の道へ進まれたとのこと。ちなみにご子息は甲子園出場を果たされたそうだ😁。

ご主人は次男だったのだが、しばらくして、先代から店を手伝ってくれと言われ山口に戻られた。フランス料理店時代からはかなり給料が減って大変だったようだ。

ただ、先代は最後まで店を継いでくれと言われなかったそうだ。給与待遇面も含め、強制ではなく自分で考えて選択してくれとのことだったのだろう。結局当代は、100年以上続くこの店を守る選択をされ、現在に至るそうだ🤔。

 


(2)後継者について

幸い後継者となる息子さんは現在東京で修行され、すでに一流の菓子職人として活躍されているらしい。ちなみに、息子さんにも一切強制していないとのことであった😄。

ただ、当代は息子が山口に帰ってくる必要はないと考えているというのだ。しかも和菓子にこだわらなくてよいと。つまり、東京で洋菓子の店、あるいはパン屋でもイタリア料理屋でも要は「菊寿堂福信」と名付けてくれればそれでよいと。(さすがに無理が・・(~_~;))

100年以上続く老舗で、こんな柔軟というか、ある意味ファンキーな考えをお持ちのご主人はなかなかおられないのではないか。おそらく自分が苦労された上に到達した考え方なのだろうな🤔。


(3)皇室との関係について
皇室には代々お菓子を献上されているとのこと。現天皇陛下が皇太子時代に山口にお越しになられた際は、ご主人が宿泊施設までお菓子を持参されたそうだ。ホームページも持たず、小規模個人経営のお店にしてはなかなかないことではないか。また偶然にも親族の名前が皇族方のお名前と同じ事が多いとおっしゃっていたな😝。

ご主人このお店の代表銘菓をお聞きすると、「椹乃月(ふしのつき)」ということだった。このお菓子作りに使ってきた、100年前のガラス容器があるということなので、早速見せていただいた。

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100年前と今では、ガラスに含まれるケイ素の割合が異なり、仕上がりが微妙に異なるらしい😃。

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非常に小さいお菓子だったので、12個入(120円/個)を購入させていただいた。銀紙は意外にもアルミ箔だ。一見チョコレートのような感じだな🙂。

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切ってみた感じ。切断面を見ると、求肥部分につぶつぶ感があるように見えるが、口に含むと非常になめらかで、むしろ外側のこしあん部分の方がしっかりした感じだ。いわゆる甘すぎない上品なお菓子で、これが100年前から存在していたとは驚きである😲。

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菊寿堂福信のお菓子は全部ご主人の手作りなので、規模拡大は無理だし、したくないとのことだった。これから山口のお店をどうするかは5代目が決められるのだろうが、ご主人の言われる通り、東京洋菓子「菊寿堂福信」も少しあり?と感じたこたパパである😜。

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店名:菊寿堂福信
創業:1877年(明治10年)
住所:山口県山口市下竪小路77-1
電話:083-922-1259
営業:10:00~18:00
定休:日曜

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